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シロアリ

アメリカカンザイシロアリとは

『アメリカカンザイシロアリ』とは外来種のシロアリです。
アメリカカンザイシロアリは日本にもとからいたシロアリとは異なる生体をしており、現在日本国内で施行されている駆除予防方法がほとんど通用しない脅威のシロアリです。

このページでは被害を拡大させないために、正しくアメリカカンザイシロアリとはと知っていただければと思います。

アメリカカンザイシロアリはアメリカ乾材白蟻とも表記されることもある通り、基本的には乾燥した(木材含水率が10~20%程度)の木材をエサにしていることに由来します。
アメリカカンザイシロアリは木材中のわずかな水分で生命を維持することに長けており、排出する水分を直腸でほぼ完全に再吸収することができます。

アメリカカンザイシロアリの概要

日本で生息域を広げていると言われている北アメリカ原産の白アリです。名前にカンザイ(乾材)とあるように乾燥した木材に巣を作ります。日本では1970年代に東京都江戸川区で初めて発見されたと言われ、現在では関東を中心に各地で被害が報告されています。 アメリカカンザイシロアリの脅威は、発見や駆除の難しいことです。アメリカカンザイシロアリのコロニー当たりの個体数は在来種のヤマトシロアリやイエシロアリに比べてとても少ないですが、そのため早期の被害発見が大変困難です。

コロニーの創設から被害の発見までに最低でも4~5年かかっているだろうと思われる事例が多くあります。また、同じ木材の中でもあちこちに巣が細かく別れており、イエシロアリやヤマトシロアリに比べて再生能力も非常に高いことから、たとえ駆除を行っても再び被害がすぐに発生してしまうケースが多く、シロアリ駆除業者を悩ませています。

日本の白アリとの比較

日本の白アリは基本的に地下から住宅に侵入します。しかしアメリカカンザイシロアリは空を飛んで住宅に木部から侵入します。日本の在来種のように地下に巣は作りませんし、蟻道・蟻土も構築しません。また、生息にわずかな水分しか必要としないため、どの木材部分でも被害が出ます。在来種と比べ被害の兆候が現れるまでに数年かかるといわれます。そのため早期発見や駆除が難しく、被害は広がりやすいといえます。

アメリカカンザイシロアリの原産地

アメリカカンザイシロアリの原産地はメキシコ北部から北米西部にかけてが原産であり、その他にも東海岸を含むアメリカ各地域でせいそくしている。
その他に外来種として日本、中国、ハワイ、カナダでも確認されている。

特にカリフォルニア州からワシントン州にかけての西海岸地域に広く分布しています。

木材内部にもコロニーを形成することから、木製の家具や建材などの輸入品にまぎれて日本に侵入したとされています。

日本でのアメリカカンザイシロアリ

日本でのアメリカカンザイシロアリの初めて発見は1976年の東京都江戸川区の木造2階建共同住宅に定着しているのが確認された記録がある。

その後数年以内に日本の各所(兵庫県1979年、和歌山県1980年、神奈川県1982年、等)で確認がされその後も、北限は本州宮城県で、四国、九州、南限の沖縄でも生息が確認されている。(現在では26都道府県で被害が確認されている)

この様に全国の各地で生息が報告されてくるようになりましたが、その分布は局部的かつ集中的で、多発地域では深刻な被害が出てしまう場合もあります。

住宅を含む木造建造物にとって経済的に深刻な病害虫であり、被害の深刻なカリフォルニアとアリゾナ州だけでも毎年2億ドル以上の被害報告があります。

また、アメリカ国内全体における年間木材被害額の20%がアメリカカンザイシロアリによる被害とされています。

シロアリ分布地図

ヤマトシロアリがいる地域

ヤマトシロアリ/イエシロアリがいる地域

アメリカカンザイシロアリがいる地域

アメリカカンザイシロアリ見た目と発見方法

シロアリの種類

アメリカカンザイシロアリのコロニーは真社会性であり、動物の示す社会性のうち高度に分化が進んだもので、集団の中に不妊の階級を持つことを特徴とします。

また、その階級で見た目や特徴などが変わります。

アメリカカンザイシロアリ

​アメリカカンザイシロアリ

エコパウダーHP

・擬職蟻(ぎしょくぎ)

:体長約5~8mmほどで、日本のヤマトシロアリやイエシロアリと比べると少し大きい。

・兵蟻(へいぎ)

:体長約10mmほどで、頭部と顎が特に大きく、体の色は白いが頭部が褐色なのが特徴です。また、シロアリの種類の判別でも一番見分けやすいです。

​・ニンフ

:体長は約7mm程度で擬職蟻と見た目はよく似ている、脱皮前の有翅虫。

・有翅虫(ゆうしちゅう)

:体長は約7mm程度だが、翅を入れると10mmを超える。色は全体的に褐色で他の多くのシロアリ同様に翅の長さが4枚とも長く似た長さの翅(はね)を持ちます。

・落翅虫(らくしちゅう)

:体長は約7mm程度で、有翅虫の翅を落とした状態で、新たな女王や王となる虫です。

・生殖虫(せいしょくちゅう)

:体長は約10mm程度で、落翅虫に似ている。落翅虫の腹部を発達させたような感じで、他の多くのシロアリ同様に基本的にはオスとメスが常に一緒に行動します。

生殖虫がつがいとなって始まった巣(コロニー)の成長は、数か月のちに2~5頭の職蟻が孵化し、2年目でも1頭の兵蟻と12~20頭程度の職蟻がいるに過ぎません。 しかし、5年目には約800頭、10年目で1800頭、15年目で2600頭と推定されています。 兵蟻の割合は、5年目から4~5%で一定となります。

また、数百~数千頭で1つの巣(コロニー)を作っているようです。1軒の建物に1つの巣(コロニー)というわけでなく、たくさんの巣(コロニー)が1軒の家の中でバラバラに点在していることが多く、発見と駆除を難しくしています。

アメリカカンザイシロアリ発見方法

アメリカカンザイシロアリによる被害の発見の多くは、群飛(羽アリを飛ばす行動)または糞粒による発見が一般的です。

アメリカカンザイシロアリの出す『糞粒』は粒状の乾いた糞(拡大鏡で見ると均一な俵状)が発見の決め手です。 糞は乾燥した砂粒状で、長径約1ミリ、黄色から褐色です。形状は俵状で、6本の筋が入った粒です。

この様な糞が見られたら、どこかに(多くの場合その直上)に生息部位があると考えてください。 軽く叩いてみて糞が落ちるような材木が生息部です。

ごく初期には糞は発見されず、侵入部位には柔らかで軽く、しかも新鮮な木粉(木屑)の小さなまとまりが見られます。 木粉や羽根が落下している場合は、近所から飛んできて間のない状態と思われます。

コロニーを発見する探知機としては、聴診器や超音波探知機、マイクロ波探知機などもありますが、その精度は様々で実際は有効的な調査方法ではありません。。

また、群飛(羽アリを飛ばす行動)は1年中行われますが、特に毎年6月頃から10月頃の間の日中に、手狭になった現在加害中のコロニーから、新しい住処を探すために一部のアメリカカンザイシロアリの有翅虫(羽アリ)を飛び出させます。

群飛による移動可能範囲は数十から数百メートル程度で、近隣への拡大傾向から日本の在来種より生存率が高く、同建物内での複数のコロニーも発見されることが多いです。

アメリカカンザイシロアリ駆除方法

アメリカカンザイシロアリは発見や駆除の難しさから、日本国内での完全な駆除の方法はまだ確立されていないといわれていますが、弊会ではアメリカカンザイシロアリの本場であるアメリカ国内のアメリカカンザイシロアリ駆除業者と同じ駆除方法を行うことにより日本でのアメリカカンザイシロアリの駆除を行なっております。

また、アメリカ本土では建物全体をテントで囲い家全体を毒ガスで燻蒸処理(天幕燻蒸処理)なども行われていますが、日本では近隣許可が難しく費用も高額などの理由から文化財などの害虫を駆除する場合にしか採用されていませんし、この方法では薬の残効性が無いため、定期的な駆除が必要となるため、弊会でもこの方法での駆除は行っておりません。

ですが、アメリカ本土でも上記のような毒ガス燻蒸処理方法は全体の20%程度で液剤処理が主流の駆除方法とされています。

しかし、液剤処理でのアメリカカンザイシロアリの駆除は完全な駆除は難しく、業者間での施工の方法や処理液の量や品質にばらつきが多いうえ、国内での経験の多い業者が少ないのが現実です。

当協会では、ご相談・調査は原則無料でお受けしております。

また、駆除や予防が必要な場合は、当協会から信頼のおけるアメリカカンザイシロアリの駆除予防業者のご紹介をさせていただいております。

アメリカカンザイシロアリの駆除予防業者にもご協力をいただき、お見積りは原則無料(距離などにより交通費のご相談をさせていただく場合も御座います)とさせていただいております。

よくある質問

​Q
アメリカカンザイシロアリの駆除は自分でできますか?
​A

アメリカカンザイシロアリの駆除を、自力で行うのは困難です。

プロのシロアリ駆除業者に頼むことをお勧めいたします。

 駆除や予防を業者に頼む際は、複数の業者から相見積もりを取りましょう。

 見積もりの内訳や金額を比較すれば、適正価格を提示している優良業者を、見つけやすくなります。

この際重要なのは、作業を行う内容が適切なのかが重要になります。

本会では他社様へお見積りを行われた後、内容や金額が適正なのかのご相談もお受けしております。

​Q
アメリカカンザイシロアリは飛ぶことができますか?
​A

アメリカカンザイシロアリは、その名のとおり、乾燥した木材を好み、羽アリが木材にいきなり入り込んで、そこを巣にします。 彼らは床下に蟻道などつくりません。 羽をはばたかせて空を飛び、住宅の2階からでも屋根裏からでも自由に侵入してくるのです。

​Q
アメリカカンザイシロアリの侵入経路は?
​A

アメリカカンザイシロアリのおもな侵入経路は、輸入家具や建材と羽アリの飛来です。

 日本へは約50年前にアメリカカンザイシロアリが住みついた家具や梱包材、住宅の建材などが輸入されることで、日本の住宅にも被害がもたらされました

また、この約50年で日々、日本全国に被害を広めていっています。

​Q
アメリカカンザイシロアリの被害の発見方法は?
​A

アメリカカンザイシロアリは、砂粒状の糞を巣の排出口(糞孔)から外部に排出します。この糞がカンザイシロアリの被害発見の手がかりとなります。

糞は窓の周囲や屋根裏、床下、軒下や家の外周りで見かける事が多く、盛り塩のように積もっていればアメリカカンザイシロアリの糞である可能性を疑いましょう。

シロアリ糞粒.jpg

カンザイシロアリ糞粒 拡大画像

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